こんにちは!モスのトレラボへようこそ。
👤 著者プロフィール(この記事を書いた人)
モス(モスのトレラボ運営者)
材料開発に10年、データサイエンス専門部署にて7年従事している科学系エンジニア・データ解析プロフェッショナル。これまでに学術誌や業界専門誌への記事寄稿・執筆実績多数(10本以上)。現場での研究開発・データ解析の実務経験と、国際学会や論文執筆の実践ノウハウをベースに、研究者・エンジニアのための生成AI活用、英語コミュニケーション、仕事の効率化術を発信中。
今回は、理系研究者・エンジニア・大学院生の作業時間を激減させる「論文執筆・英文校正・文献調査における生成AI(ChatGPT, Claude, Gemini等)の活用プロンプト集」を徹底解説します!
「論文の英文校正にChatGPTを使いたいけれど、どうプロンプト(指示文)を書けばいいか分からない」
「論文の要約や関連研究の整理をAIで効率化したい」
そんなお悩みを一発で解決する、コピペしてそのまま使える「実戦用プロンプト」をまとめました。
💡 ランタナちゃんとのオープニングトーク
ランタナちゃん:
「モスさん!最近、周りの研究室の人たちが『ChatGPTやClaudeを使って論文を書くスピードが3倍になった』って言ってるのを聞いたんだけど、本当なの!?」
モス:
「本当だよ!僕自身も材料開発やデータサイエンスの現場、そして論文や専門誌の執筆で日常的にAIを活用しているけれど、英文校正やアブストラクトの作成、難解な論文の要点把握は、生成AIを使うことで劇的に効率化できるんだ。」
ランタナちゃん:
「すごーい!論文のプロであるモスさんも使ってるんだね!でも、AIに指示する時って『この英文を直して』って普通に入力するだけでいいのかな?」
モス:
「実はただ『直して』と頼むだけだと、学術論文(アカデミック)に不自然なカジュアル英語に変換されちゃったり、論文の意図が変わっちゃったりすることがあるんだ。ポイントは『AIに役割(ペルソナ)と制約条件を正しく与えるプロンプト』を使うことさ!」
ランタナちゃん:
「学術論文に特化したプロンプトがあるんだね!現場で実際に使えるおすすめの書き方を教えて!」
1. 論文執筆で生成AIを使う際の重要ポイント&注意点
プロンプトを紹介する前に、研究者が生成AIを利用する上で必ず守るべき前提ルールを押さえておきましょう。
未発表のデータや機密情報の入力に注意(情報漏洩対策)
ChatGPTのWeb版などを利用する際は、必ず「Data Controls(データ制御)」で学習をオフ(Opt-out)に設定するか、企業・大学のセキュリティ規約に沿って使用しましょう。
AIのハルシネーション(嘘の出力)を必ずチェックする
AIは実在しない論文の著者や引用文献を捏造することがあります。文献情報や数値は必ず原典でダブルチェックしましょう。
学術誌(ジャーナル)のAI使用ポリシーを確認する
ElsevierやACS、Nature系など、多くのジャーナルで「AIは著者になれないが、英文校正補助としての使用は明記すればOK」といったルールが定められています。
2. 場面別!コピペで使える論文用神プロンプト集
①【英文校正】学術論文にふさわしい英語にブラッシュアップする
単なる文法チェックだけでなく、「学術的なトーン(Academic tone)」で「変更理由」も一緒に出力させる万能校正プロンプトです。
【役割】
あなたは国際的なトップジャーナル(Nature, Science等)の専門エディターです。
【指示】
以下の【対象テキスト】の英文を、学術論文(Academic paper)として最も適切かつ自然な英語に校正してください。
【条件】
1. 文法、スペル、単語の選択を修正してください。
2. 簡潔で論理的、かつアカデミックなトーンを維持してください。
3. 意味の改変は行わないでください。
4. 校正後の英文(Revised Version)を出力したあと、主な修正点とその理由(Key Changes)を箇条書きで解説してください。
【対象テキスト】
(ここに校正したい英文を入力)
②【パラフレーズ・言い換え】同じ表現の連発を防ぐ
論文中で「This shows that…」や「In addition…」などの同じ接続詞・動詞を何度も使ってしまっている時の言い換えプロンプトです。
【指示】
以下の英文の「意味や主張を変えずに」、別の学術的な表現や単語を用いた言い換え案(Paraphrase)を3パターン提示してください。
【条件】
・パターン1: よりフォーマル・厳密な表現
・パターン2: より簡潔でコンパクトな表現
・パターン3: 異なる構文(能動態/受動態の入れ替え等)を用いた表現
【対象テキスト】
(言い換えたい英文を入力)
③【アブストラクト(要約)作成】本文から短時間でDraftを作成
論文の本文(Introduction, Methods, Results, Discussion)から、学会投稿用のアブストラクト(200〜250語程度)を自動生成するプロンプトです。
【指示】
以下の【論文本文】のテキストを読み込み、国際学会投稿用のAbstract(要約)を作成してください。
【条件】
1. 語数は 200〜250語 程度に収めてください。
2. 以下の4構造(Background, Methods, Results, Conclusion)を自然につなげた1パラグラフの文章にしてください。
3. 最も重要かつ新規性のある結果(Main findings)を強調してください。
4. 自然で洗練されたアカデミック英語で書いてください。
【論文本文】
(論文のDraftテキストを入力)
④【文献読解・要約】長文論文の要点を最速で把握する
他人の論文を速読・文献調査したい時に、論文のPDFテキストを貼り付けて要点を抽出させるプロンプトです。
【指示】
以下の【論文テキスト】を分析し、研究の要点を日本語で分かりやすく箇条書きで要約してください。
【抽出項目】
1. 研究の背景と目的(何を解決したいのか?)
2. 使用された手法・アプローチ(何をしたのか?)
3. 主要な結果とデータ(何が分かったのか?)
4. 従来研究に対する新規性・アドバンテージ
5. 著者が挙げている課題や今後の展望
【論文テキスト】
(読み込ませたい論文のテキストを入力)
⑤【査読回答(Rebuttal Letter)】査読コメントへの返答文を作成
論文投稿後、査読者(Reviewer)から届いた厳しいコメントに対して、失礼のない丁寧かつ論理的な回答文を作成するプロンプトです。
【役割】
あなたは経験豊富な研究者であり、学術誌の査読対応のプロです。
【指示】
査読者からの【Reviewer’s Comment】に対して、丁寧かつ学術的に適切な回答文(Response to Reviewer)を作成してください。
【条件】
1. 査読者への感謝を述べた上で、指摘に対して客観的・論理的に反論または同意・修正の旨を記述してください。
2. 非常に丁寧で敬意を込めたトーン(Polite & Professional tone)を保ってください。
3. 必要に応じて「Manuscriptの○ページ目を修正しました」というダミー表記を含めてください。
【Reviewer’s Comment】
(査読者のコメントを入力)
【著者の意図・対応内容】
(どのような対応・修正を行ったか簡単に日本語または英語で入力)
3. 生成AIツールごとの得意分野と使い分け
ランタナちゃん:
「プロンプトはすごく分かりやすい!ちなみに、ChatGPTとClaude、Geminiってどれを使うのが一番いいの?」
モス:
「ツールによって得意分野が違うから、目的によって使い分けるのが最強のテクニックだよ!」
ツール名得意なシチュエーション特徴・おすすめポイント
Claude (Claude 3.5 Sonnet)
英文校正・自然な論文執筆アカデミックな英語表現の美しさは現在No.1。長文の文脈理解も非常に得意。
ChatGPT (GPT-4o)
汎用作業・プロンプト実行表形式のデータ出力や、プロンプトの指示通りの正確なタスク処理に最適。
Gemini (Gemini 1.5 Pro)
超長文論文の読み込み巨大なコンテキストウィンドウを持つため、数十ページの論文PDFを丸ごと解析可能。
Perplexity / Elicit
関連文献の探索・引用実際の学術論文データベースと接続し、嘘のないリアルな引用文献を探せる。
4. エンディングトーク(まとめ)
ランタナちゃん:
「英文校正だけじゃなくて、要約作成や査読コメントの返答までAIで効率化できるなんて知らなかった!これなら論文執筆にかかる時間を半分以下に減らせそうだね!」
モス:
「そうなんだ!まとめると、生成AIを論文執筆で使いこなすコツはこの3点だよ。」
- 「役割」と「制約条件(アカデミックトーンなど)」を指定したプロンプトを使う
- 英文校正・執筆はClaude、長文読解はGeminiなどツールを使い分ける
- 未発表データの入力注意と、最終的な人間のダブルチェックを徹底する
ランタナちゃん:
「さっそく次の論文執筆で、このプロンプト集をコピペして使ってみるね!モスさん、ありがとう!」
モス:
「ぜひ試してみてね!AIを賢い『共同研究者・エディター』として味方につけて、研究の生産性を圧倒的に高めていきましょう!」



