ダイエット

1日15分の運動がダイエットを成功に導く。超お得な追加効果EPOC

e1日15分の運動がほんとにダイエットに意味あるの?
たかだか100kcalしか消費されないよね?
まさにそのとおりです。

でも実は、運動することで、実は、まだ日本ではそこまで浸透していないけど、とてもすごい、超お得な追加効能があります。

今回の記事は、それについて、詳しく紹介していきたいと思います。

1.運動ってほんとにダイエットに効果的なの?

別の記事で、

ダイエット成功の秘訣は

1.何を食べたか記録する(カロリーが集約できるアプリ活用が必須)
2.ほんの少し運動する(週2,3日、15分でも充分。筋トレが理想。)
3.食べる習慣を少し改善する(太る根源がなからずある。それだけを変える)

上の3つであることを紹介しました。

確実にやせるために必要な3つのこと1.一番いいダイエット方法って何? 低糖質ダイエット、低脂質ダイエット、プチ断食ダイエット ありとあらゆるダイエット法があるけれ...

本記事は、2の運動についての、深堀りです。

まず、「運動 ダイエット 効果」などのキーワードで検索すると、いろいろな情報がでてきます。ダイエットに対する運動の効果については、懐疑的だったり否定的な記事が多いように感じます。

主なものは、
運動による消費カロリーは実はそこまで高くなく(例えば、体重70kg程度の人が15 minのジョギングで消費されるカロリーは100 kcal程度)。体脂肪1kgを減らすためには7200 kcal必要と言われており、効率的ではない。だったり

運動によって、筋肉量が1kg増えたとしても、基礎代謝は13 kcal/日しか増えない。さらにわずかな寄与しかない。

というものです。上のコメントにある数値そのものは正しいですが、私は重要な視点が抜けていると思います。

1つは、
① 運動、筋肉トレーニングによって、増える筋肉量は、初心者であればあるほど大きく、おおよそ体重の1~1.5%/月程度の筋肉量の増加が見込めるということ。

すなわちダイエット初心者であれば、体重70kgを想定したとき、半年で筋肉量として4 kg程度増加です。この場合、代謝量としては52 kcal/日です。これでも結局、おにぎり1/5にしかならないじゃんと言われそうですが、私が強く言いたいことは、ちりも積もればです。月にすると1560 kcal、年間では、約18,000 kcalにもなります。これは、脂肪でいうと2.5kg分にも相当します。

詳しくは、Four Models for Genetic Muscular Potentialをどうぞ。

② 運動、筋肉トレーニングの消費カロリーは、確かに、そこまで高くないですが、運動後も、12~48時間程度の時間、消費カロリーが高い状態が続くという現象が起きます。この現象は、運動後過剰酸素消費量(Excess Post-Exercise Oxygen Consumption)、通称EPOCと呼ばれています。

私が、強く言いたいところは特にこの②の部分です。

結論からまとめます。

・ 運動、筋肉トレーニング後は、運動前よりもカロリー消費が増えた状態になる。これをEPOC状態と呼ぶ
・ その状態は12~24時間程度継続し、合計で190~360 kcal程度、消費量が増える

これは、考えてみるとすごいことです。運動した次の24時間は、何もしていなくても余計に、約200 kcalも体の消費カロリーが増えているということです。週3回の運動であれば、このEPOC状態の効果だけで、2400 kca/月が消費されるということです。

今回の記事は、実際の研究論文の結果を引用しながら、運動によるEPOCという超お得な追加効能について紹介していきたいと思います。

 

2.運動による超お得な追加効能 EPOCとは?

上で述べた通り、EPOC(運動後過剰酸素消費量)のことです。運動後、その言葉のとおり、酸素消費量が増える現象のことを言います。すなわち運動後も、12~24時間程度の時間、消費カロリーが高い状態が続くということです。なぜ運動後に酸素の消費が増えるかというと、運動によって、疲労、消費された体を運動前の状態に戻すため、すなわち回復させるためです。

運動後、筋肉痛が起きた時、なんか体がポカポカするような時ってありませんか?まさにあれは、疲労を早く治そうと、身体の活動が高まっている証拠です。運動によって、身体の中の筋グリコーゲンは枯渇した状態です。それをいち早く戻そうと、身体は、通常時よりも、酸素を取り込み、エネルギー消費量をあげて、がんばっているわけです。

このEPOCについては、私の感覚では、ダイエットにおける運動では、まだあまり語られていないように感じています。実際にダイエット関係のサイトを見ても、このことについて書かれている記事はあまり見かけません。

一方で、EPOCそのものは、少なくとも1990年後半ごろには、研究対象として、どのような運動で、その運動の強度で、また食事で、EPOCが変化するのかなど、さまざまな研究がなされているようです。

アメリカなどでは、すでに多くの人たちが、このEPOCの視点を取り入れての運動や筋肉トレーニングを実践しているようです。

それでは、上で述べたように、このEPOCについて、実際の研究論文を紹介しながら、その効果について迫ってみたいと思います。

 

3.運動による超お得な追加効能 EPOCの効果はいかほど?

いろいろと論文を調べまして、今回は2つの論文をピックアップしました。この2つの論文からEPOCの効果について見ていきたいと思います。

1つ目は、2011年の米国の大学の研究チームによる報告です。

A 45-minute vigorous exercise bout increases metabolic rate for 14 hours
(意訳:45分間の高強度の運動が、運動後14時間の代謝を増加)
Med Sci Sports Exerc. 2011 Sep;43(9):1643-8

この研究では、22歳から33歳の男性被験者10人に対して、45分間の中強度でのサイクリングを実施し、その時の運動後のエネルギー消費量の変化について調べたようです。

結果は、
平常時に比べ、運動後14時間後で、190 kcal ± 71.4 kcalのエネルギー消費の増加

被験者毎の差はそれなりにありますが、運動をした後では、運動をしていない状態であっても、かなりのエネルギー消費量の増加がみられるということです。

2つ目は、2012年、

High-Intensity Interval Resistance Training (HIRT) influences resting energy expenditure and respiratory ratio in non-dieting individuals
(意訳:非ダイエット実践者における高強度運動が運動後のエネルギー消費ならびに酸素消費に与える影響)
Journal of Translational Medicine 2012, 10:237

この研究では、トレーニングの種類によって、どのようにEPOCに影響するかを検討したようです。被験者を2つのグループ、高強度トレーニング組と、中高度トレーニング組(従来の負荷トレーニング)に分けられています。基本的に、レッグプレス、ベンチプレス、マシントレーニングを実施しています。中身の詳細は説明しませんが、高強度はMAX重量の80~85%を基本としたショートインターバルトレーニング(約32分間)、中強度は70~75%を基本としたロングインターバルトレーニング(約62分間)で実施しています。エネルギー消費量については、運動後22時間後を評価しているようです。

結果は、

高強度トレーニング 平常時より、約450 kcalの増加
中強度トレーニング 平常時より、約98 kcalの増加

トレーニングの強度によって大きく差があることが気になりますが、別の研究でも、このように運動後のエネルギー消費が増加していることがわかります。

ちなみに、トレーニング内容を少し詳細見見てみます。

高強度トレーニング
ベンチプレス MAX重量の80~85% 6repの後、休憩20秒
2repしかできなくなるまで繰り返し。これを1セットとします。

セットの後は2分30秒の休憩をはさみますが、そのあとレッグプレスを上記と同様のシーケンスで実施します。

そのあと、2セット目を実施し、合計3セット実施。

中強度トレーニング(従来の負荷トレーニング)
8種類のウエイト種目を実施。
ベンチプレス、ドーサルマシーン、ミリタリープレス、バイセップカール、トライセップエクステンション、レッグプレス、レッグカール、シットアップ
MAX重量の70~75%で、できなくなるまで繰り返し。これを1セット
(おおよそ8回から12回)
多関節種目は2分休憩、単関節種類は1分休憩

いずれもトレーニングについても、かなり大変な感じがしますが、EPOCの程度は全然異なっています。中強度トレーニングのほうは、1種目1セットということで、筋肉疲労の度合いが低かったために、このような結果になっていたのかもしれません。

要点まとめ

・ 運動により、運動後の24時間程度、エネルギー消費が増える(高EPOC状態)
・ 追加のエネルギー消費は、100 kcal~最大450 kcalにもなる
・ 高強度トレーニングにより、より高EPOC状態が誘起される

研究結果については、さらに調査をして、追加情報があれば更新していきたいと思います。

ただ、いずれにしても、運動や筋トレは、それを実施しているときに消費されるカロリーだけではなく、運動や筋トレ後にも、高いEPOC状態という形で、追加のカロリー消費につながるということがわかります。

繰り返しになりますが、1回ではたかだか200 kcal程度かもしれませんが、月単位で考えれば、2,000~3,000 kcal、年で考えれば、20,000~35,000 kcal(脂肪3kg~4kg以上にも相当)と大きな違いとなってきます。

ぜひ、このことを頭の片隅に入れてもらい、食事だけのダイエットをしている方は、ぜひとも運動や筋トレを取り入れていっていただければと思います。