筋トレ

ベンチプレスのインターバルは何分?1分・3分・5分の使い分けと休憩の目安

こんにちは、モスです。

今回は、前の記事

筋トレの効果を最大化する「セット数」と「回数」とは?こんにちは、モスです。 皆さん、普段ジムなどで筋トレをするときに、セットの重量だったり、Rep数だったり、セット間の休憩時間など、...

に引き続き、筋トレ効果を高めるトレーニング方法についての記事です。
前の記事は、筋トレ効果を語るうえで最も重要な「セットボリューム」についてでしたが、今回は、意外とおろそかにされがちだけど、超重要な「セット間のインターバル時間」について、まとめていきたいと思います。

筋トレしているけど、なかなか成果が出ない、
なかなか筋トレのボリュームを挙げられない

なんて人はもしかしたら、セット間のインターバル時間が1つの原因になっているかもしれません。

結論:ベンチプレスのメインセットは、まず3分から

5〜10回程度のベンチプレスなら、まずセット間3分を出発点にします。重い重量を1〜5回扱う日は3〜5分を目安に、呼吸・フォーム・次のセットの余力で調整しましょう。

ここでいうインターバルは、1セットを終えてラックに戻してから、次のセットを始めるまでの時間です。練習日と練習日の間隔とは別に考えます。

目的別:ベンチプレスの休憩時間早見表

練習の目的休憩の出発点次のセットに進む目安
筋力向上・重い1〜5回3〜5分構えと軌道を保ち、予定回数を狙える
筋肥大・通常の5〜10回まず3分。2〜3分を基本に調整目標回数と余裕を大きく崩さず続けられる
軽いフォーム練習1〜2分程度息が整い、同じ動きを繰り返せる
軽いウォーミングアップ30秒〜1分程度動作を確認し、次の重量へ進める
MAX挑戦前・重いアップ後3〜5分を目安に調整疲労が落ち着き、安定した動きと集中が戻る

この表は練習を組むための実践例です。ACSMの2009年ポジションスタンドでも、重い1〜6RMを重視する筋力トレーニングでは3〜5分の休憩が示されています。具体的な長さは、重量だけでなく回数や限界までの余裕にも合わせます。

1分・3分・5分をどう使い分ける?

1分:軽い準備や余裕のある動作確認

バーや軽い重量のアップでは、プレートを付け替える間に準備が整うこともあります。一方、負荷の高いメインセットで回数が大きく落ちるなら、まず休憩を延ばして比較してみましょう。

3分:通常のメインセットを組む出発点

例えば「80kgで5〜8回×3セット」なら、まず3分でそろえ、回数と余裕を記録します。8・7・6回のように設定範囲内で動きが安定しているなら、その休憩を続ける判断ができます。

5分:重いセットや、回復に時間をかけたい場面

少ない回数で重い重量を扱う日や、3分では次のセットが整わないときに検討します。5分以上必要に感じる日は、休憩と合わせて、重量やセット数がその日に合っているかも確認しましょう。

回数が落ちたときの調整表

以下は目標5〜8回×3セットの例です。回数はすべて自力で、同じ可動域で完了したものを数えます。

状況最初に確認すること調整の例
8・7・6回、動きも安定全セットが目標範囲か同じ休憩で継続する
8・5・3回、休憩は1分息や力が戻る前に始めていないか次はまず3分を確保して比較する
3分休んでも息が整わないその日の疲労と直前のセットの負荷30〜60秒追加し、準備が整うか確認する
長く休んでも最初から下限未達重量が目標回数に合っているか重量を小さく下げて目標範囲を整える
最初のセットを限界まで実施初回の追い込み方次回は余裕を残して、後半まで含めて比較する

休憩は、重量・回数・余裕とセットで評価します。同じ日に休憩だけを変えても、前のセットの疲労が残るため、変化の理由は一つとは限りません。次回もできるだけ同じ条件で記録すると、自分に合う長さを考えやすくなります。

休憩を延ばすと何が変わる?回数と総挙上重量の例

仮に80kgでの3セットが8・5・3回なら、合計16回、重量×回数の合計は1,280kgです。別の日に8・7・6回できれば、合計21回、1,680kgになります。これは計算用の例です。

休憩を調整する目的は、予定した負荷でよい動きを繰り返すことです。総挙上重量は参考指標として使い、可動域や余裕も一緒に記録しましょう。

忙しい日は、休憩を確保して種目数を調整する

3セットのセット間は2回です。休憩を1分から3分に変えると、追加時間は合計4分。この4分でメインセットに集中しやすくなるなら、補助種目を1つ絞るなどの組み替えができます。

ベンチプレスを優先する日は、休憩中に胸や上腕三頭筋を疲れさせる種目を挟むより、次のセットに向けて呼吸と構えを整える時間として使いましょう。混雑時は施設の利用時間や交代のルールに合わせて組み立てます。

タイマーと記録を使って、自分の基準を作る

  1. ラックに戻したらタイマーを開始する。
  2. まず3分など、比較の基準を決める。
  3. 時間が来たら呼吸・疲労感・動作の準備を確認する。
  4. 回数と実際の休憩を記録し、次回も比較する。

種目:ベンチプレス
重量:80kg
目標:5〜8回×3セット
結果:8・7・6回
休憩:3分・3分
フォーム:安定
次回:同じ重量と休憩で継続

よくある質問

筋肥大を目指すなら短い休憩がよい?

ベンチプレスでは、目標回数と動きを維持できる長さから始めましょう。息が上がった感覚だけで判断せず、セット全体で何ができたかを見ると調整しやすくなります。

初心者も3分休んでよい?

はい。軽い練習なら短めで整うこともありますが、必要な回復時間は負荷や余裕で変わります。経験年数にかかわらず、落ち着いて同じフォームを保てる状態で次へ進みましょう。

インクラインベンチやディップスも同じ?

負荷の高い複数の関節を使う種目では、まず2〜3分程度から、回数と動きを見て調整する方法があります。重いディップスなどは、必要に応じて長めに確保します。

休んでも痛みが残る場合は?

痛みがあるときは、そのセットを続けず回復を優先してください。繰り返す痛みは医療機関などで相談しましょう。

関連:重量を上げるタイミングと判断表重量別ウォーミングアップ例週2・週3の練習頻度

私の経験と研究紹介:休憩を長めに取ったときの変化

ここからは、以前に記録した練習経験と、休憩時間を比較した研究の紹介です。当時のセット構成や休憩は個人の実践例として、上の判断表と合わせてご覧ください。

筋トレにおけるインターバル時間に関する研究はかなり多くやられています。

答えからいうと、タイトルの通り、セット間のインターバル時間は2分、できれば3分はとりたい

そして、もっと言うならば、高強度(MAX重量の90%程度)で、セットボリュームを増やして、トレーニング効果を上げたいのであれば、

セット間のインターバルは5分以上とってもいい

これが答えです。

もちろん、いろいろな方が使用するスポーツジムでは、混み具合等を考慮して、他に利用している方々に配慮した器具の使い方を心掛けましょう

幸いなことに、私の行っているジムはフリーウエイトの人気があまりなく、かつベンチプレス台等が複数台あるため、自由に使える時間が多くセット間のインターバルを5分程度とるようにしています。

ベンチプレスのメインセットは、おおよそMAX重量の80%程度(8Rep)で、5Rep×5セットを実施しています。これを、1分ないし、2分休憩で実施すると、基本的には3セット目には、せいぜい3Repが限界で、4セット目には1か2Repしかあがらなくなります。一方で、5分間きちんとインターバルを取ると、4セット目、特に5セット目はかなりきついですが、何とかこなすことができます。

また家でやっている荷重のディップスに関しては、5分どころか10分以上のインターバルを取ります。そうすると、MAX重量の75%(10Rep)で、まさに10Repをやりますが、3セット、4セットと、10Repをそのままこなせることが多いです。

まとめると

筋力、筋肥大を目指す筋トレにおいては、
セット間インターバルを、最低2分、できれば3分はとるようにしたい

特に、セットボリュームを重視=筋トレ効果を最大化したい場合には
5分以上とってもいい

では、私個人の経験だけでなく、いろいろな研究結果を見ながら、インターバル時間の効果について見ていきたいと思います。

研究例:1分と3分の休憩を比較

十分な休憩は、次のセットで重量や回数を保つための準備になります。筋力や筋肥大の変化を考える際には、休憩時間と合わせて、練習全体の負荷や回復も見ていきましょう。

このことがインターバル時間を長くする利点です。

ファクトデータを紹介します。

Longer Interset Rest Periods Enhance Muscle Strength and Hypertrophy in Resistance-Trained Men
意訳:筋トレ経験者において、セット間のインターバルを長くすることにより、筋強度と筋肥大が加速
The Journal of Strength & Conditioning Research: July 2016 – Volume 30 – Issue 7 – p 1805-1812

筋トレ経験のある男性を対象に、1分のセット間インターバルを取るグループ(SHORT)と、3分のグループ(LONG)で、8週間のトレーニングによる変化を比較した研究です。

結果は、3分間のセット間インターバルを取るLONGグループが優位に、1分のSHORTグループより、筋力ならびに筋肥大の効果があるとなっています。

下に、筋強度の結果のみを論文から抜粋しています。

LONGトレ前LONGトレ後SHORTトレ前SHORTトレ後
1RM ベンチプレス (kg)93.4 ± 18.1105.2 ± 18.994.2 ± 29.598.1 ± 29.0
1RM スクワット (kg)118.2 ± 31.0136.1 ± 32.5119.4 ± 32.7128.5 ± 31.5

この表から見てもわかるとおり、3分間のインターバル時間を取った組は優位に、筋力が向上していることがわかります。

この結果を実践に活かすなら、後半のセットでも目標の回数と動きを保てるかを確認する方法があります。今回の研究条件で得られた結果を参考に、自分の休憩時間を調整してみてください。

トレーニングの種類により、望ましいインターバル時間は異なる

これについては、筋トレを普段からしている人は、体感的に感じている人も多いのではないかと思います。

基本的には、

多関節駆動のトレーニングは、3分から5分以上あることが望ましい

単関節駆動のトレーニングは、2分程度で十分

ここでの多関節駆動は、例えば、ベンチプレス、ダンベルプレス、デッドリフト、スクワット、ラットプルダウン等々

単関節種目は、レッグカール、アームカール、マシーンチェストフライなんかの、サポートが入る種目もこちらに入るようです。

こちらも、関連する論文を紹介します。

Effect of Different Interset Rest Intervals on Performance of Single and Multijoint Exercises With Near-Maximal Loads
意訳:最大重量に近い領域での筋トレーニングにおいて、セット間インターバルの長さがパフォーマンスに与える影響
The Journal of Strength & Conditioning Research: March 2016 – Volume 30 – Issue 3 – p 710-716

こちらは、15人の1年以上の筋トレ経験者を対象に、1分から5分までのインターバル時間が、ベンチプレス(多関節種目)とマシーンチェストフライ(単関節種目)のRep数にどのように影響を与えるかについて検証しています。

被験者は、MAX重量の92.5%(最大3回挙上できる程度の重量)という、かなりの負荷でのトレーニングを実施しています。

下記に、セット間インターバル時間の違いが、多関節駆動のトレーニング種目であるベンチプレスの挙上回数に与える影響についてまとめたグラフを示します。


上の論文のTable1のデータをもとに作成。

表から、結果を見ると、セット間インターバルの効果は明らかです。特に1分のインターバル時間では、2セット目、3セット目と挙上回数の低下が明らかで、3セット目ではほとんどの人が1回程度しか上がらなくなっています。一方で、セット間インターバルを伸ばすとその分だけ、挙上回数の増加が見られています。

同様に、セット間インターバル時間の違いが、単関節駆動のトレーニング種目であるマシーンチェストフライの挙上回数に与える影響についてまとめたグラフを示します。

これも、さきほどの、ベンチプレスの結果と似ているように見えますが、大きく異なる点が1つあります。

セット間インタバール時間が1分の場合は、変わらず、セット毎の挙上回数の減少が顕著ですが、2分、3分、5分では、確かに挙上回数の増加が見られていますが、その差は大きくありません。著者も、マシーンチェストフライのような単関節種目においては、2分程度のセット間インターバルが望ましいと結論付けています。

冒頭の繰り返しになりますが、

特に筋力増大(MAX重量の90%程度での筋トレ)を狙う場合には、

セット間インターバル時間を
多関節駆動のトレーニングは、3分から5分以上とることが望ましい
単関節駆動のトレーニングは、2分程度で十分

 

初心者も、負荷と回復に合わせて休憩を決める

初心者の方は、次のセットでも同じフォームを保てることを大切にしましょう。

未経験者を対象とした以下の研究では、比較した休憩条件の間で筋力向上に有意な差が見られなかったと報告されています。実際の練習では、経験年数だけで休憩を固定せず、重量や余裕、呼吸の落ち着きに合わせて選びます。

Chronic Effects of Different Between-Set Rest Durations on Muscle Strength in Nonresistance Trained Young Men
Journal of Strength and Conditioning Research: January 2010 – Volume 24 – Issue 1 – p 37-42

結果は詳細には、述べませんが、
セット間インターバルを長くとるグループ(LR)、短る取るグループ(SR)の2つに分かれ、最大挙上重量の8-12Rep(MAXの80%~70%)程度の重量でトレーニングを実施しています。

3か月間の検証の結果、LRとSRで有意な差は見られなかったという結果になっています。

トレーニング未経験者、トレーニング初心者においては、

次のセットでフォームと目標回数を保てる休憩を選ぶ。
軽い練習なら1〜2分程度から、負荷が高い場合や回復が必要な場合は長めに調整する

と言えそうです。

トレーニング未経験者、トレーニング初心者の方々におきましては、正しいフォームで、無理をしないで、ケガをしないように、楽しく筋トレをすることが第一かと思います。