筋トレ

ベンチプレスのセットの組み方|5×5法・筋肥大・高重量練習のメニュー例と使い分け

「ベンチプレスは5回を5セットでよい?」「10回を3セットとどう違う?」「最初に重い重量を扱って、その後に軽くする方法は?」。重量を伸ばしたいとき、セットの組み方は大きな関心事だと思います。

こんにちは、モスです。私は仕事と両立しながら、週2〜3回程度を標準にベンチプレスを続けています。重い重量に取り組む日、回数をこなす練習、軽い負荷で感覚を確かめる日を、疲労や目的に応じて使い分けています。

この記事では、5×5法を中心に、8〜12回のセット、低回数・高重量、トップセット+バックオフ、ピラミッド法を比較します。私自身の足上げナローの実践例も紹介し、次の練習で重量・回数・セット数を決めるための材料をまとめました。

Contents
  1. 目的別に選ぶ|ベンチプレスのセット構成早見表
  2. 最初にそろえる4つの条件
  3. 1.ベンチプレス5×5法のやり方
  4. 2.8〜12回の複数セット|反復を積み重ねる
  5. 3.3回×3セット|高重量の動作を練習する
  6. 4.トップセット+バックオフ|重い練習と反復を組み合わせる
  7. 5.ピラミッド法|段階的に重量と回数を変える
  8. 同じ総挙上重量でも、セットの役割は変わる
  9. 私の実践|メインと補助種目を分けて組む
  10. 週2〜3回へどう配置する?
  11. 停滞したときは、何から変える?
  12. よくある質問
  13. 次の練習は「重量・回数・セット・休憩・余力」を決める
  14. あわせて読む
  15. 参考資料

目的別に選ぶ|ベンチプレスのセット構成早見表

組み方使いどころ基本形の例
5×5法同じ重量で、5回の反復を積み重ねたい5回×5セット
8〜12回の複数セット筋肥大を狙い、反復を積み重ねたい8〜12回×3セット
低回数・高重量重い重量での動作を練習したい3回×3セット
トップセット+バックオフ重い練習と反復の練習を同日に行いたい3〜5回×1セット+軽くして6〜8回×2〜3セット
ピラミッド法段階的に重さを変えて複数の負荷を扱いたい10回→8回→6回と、重量を上げながら回数を減らす
重い日・軽い日の使い分け週の中で負荷と回復を調整したい上記の方法を、日ごとの目的に合わせて配置

最初の5つは「その日のセットの組み方」、最後の1つは「週の中での配置」です。例えば、1日目に5×5、2日目に軽い動作練習という組み合わせもできます。回数帯には重なりがあり、5回でも筋肥大の刺激になり、8〜12回でも筋力向上を目指せます。表は練習の重点を整理したものです。

まずは比較しやすい同一重量のセットを選び、記録と回復を見ながら調整すると進めやすくなります。ここで示す数値はメニュー作成用の例で、筆者の実践は専用の項目にまとめています。

最初にそろえる4つの条件

  • セット数:以下はウォームアップを除いたワーキングセット数。
  • 重量:バーベル本体を含む総重量。
  • 余力:「あと2回」は、同じフォームでもう2回できそうな状態。RIR(repetitions in reserve)2とも表す。
  • 動作:握り幅、胸に下ろす位置、停止の有無、可動域をそろえて比較する。

MAXは1回だけ挙げられる最大重量、メインセットの重量は複数回の練習に使う重量です。どちらを基準にしているかを分けると、負荷設定の混乱を防げます。

セーフティを適切に設定し、必要に応じて補助者を付けて行います。痛みがある動作は中止し、痛みが続く場合は専門家に相談してください。

1.ベンチプレス5×5法のやり方

基本は、同じ重量で5回を5セット

5×5法は、5回の反復を5セット行う組み方です。本記事では、ウォームアップの後、同じ重量で5セット行う形を扱います。例えば60kgなら、60kgで5回、休憩、再び60kgで5回という流れを5セット繰り返します。

代表的なプログラムにStrongLifts 5×5があります。本記事はベンチプレスのセット構成を解説するもので、スクワットなどを含む同プログラム全体とは分けて読んでください。StrongLifts公式の5×5解説

開始重量は「5セットを見通せる重さ」にする

5回が限界の重量では、最初のセットで余力を使い切ってしまいます。導入時は、1セットなら10回程度できると分かっている重量を候補にし、5回で止めて次のセットへ進みます。これはStrongLiftsの経験者向け開始重量の考え方も参考にしています。

例えば、60kgで10回を安定して行える人が、60kgの5×5を試す形です。10回できるかを当日に限界まで測る必要はなく、最近の練習記録を使います。初めてベンチを行う場合は、まず軽いバーで動作を習得し、少ないセットから慣れていきましょう。

導入時は1セット目に十分な余力を残し、最後のセットまで動作をそろえます。後半が重くなっても、肩や臀部の位置、可動域を大きく変えずに行える負荷を選びます。

休憩は3分を起点に、必要なら5分程度まで確保

5×5でセットごとの動きをそろえたいなら、まず3分程度休み、次のセットに向けて呼吸と動作の準備が整うか確認します。重い練習では5分程度を取る選択肢もあります。

5セットの間の休憩は4回です。休憩3分なら合計12分、5分なら20分になるので、予定に合わせてメインの時間を確保しましょう。時間が足りない日は、休憩を極端に短くするより、3セットに減らして動作をそろえる組み方もできます。

増量と未達時の判断表

実施結果見方次回の候補
5・5・5・5・5回、フォームと余力も保てた目標を安定して達成総重量を1〜2.5kgなど小さく増やす
5・5・5・5・5回だが、最後は大きく崩れた同じ動作での達成を目指す同重量を続けるか、少し軽くする
5・5・5・4・4回後半の余力や休憩を確認同重量で休憩を整え、再度取り組む
最初から3〜4回が限界当日の負荷が高いその日は重量を下げる
休憩を確保しても数回続けて未達回復と週全体の量を見直す負荷を5〜10%下げる、セット数を減らすなど一つ調整

これは本記事での運用例です。未達の回数を埋めるために、補助者に引き上げてもらう反復を追加する必要はありません。自分で安定して行えた回数を記録し、次の練習へつなげます。

例えば60kgで合計25回を余裕を持って達成したら、次は61kgや62.5kg。小さなプレートがなければ、同重量で再現性を高めてから次の刻みへ進めます。

2.8〜12回の複数セット|反復を積み重ねる

目的と重量設定

8〜12回を3セット行う方法は、筋肥大を狙って反復する練習を組みたいときの選択肢です。まず8回を安定して行い、あと2〜3回程度の余力がある重量から、後半のセットも確認します。休憩は2〜3分程度を起点に調整します。

メニュー例と次回の進め方

例えば50kgで10回・9回・8回。次の練習では10回・10回・9回というように、同じ条件で回数を伸ばします。3セットとも12回でき、フォームと余力を保てたら、次の重量で8回程度から積み重ねます。

このように、先に回数を伸ばし、上限に届いたら重量を増やす考え方は、ダブルプログレッションと呼ばれます。

調整する場面

最初だけ12回、次が6回、最後が4回になるなら、最初のセットの余力や休憩を見直します。1セット目を10回で止める、少し軽くするなど、後半まで動作を保てる配分を探しましょう。

3.3回×3セット|高重量の動作を練習する

目的と重量設定

低回数のセットでは、比較的重い重量で構え、下ろし、押し上げる練習ができます。3回を安定して行い、あと2回ほどの余力がある重量を出発点にします。3回が限界の重量を毎回選ぶのではなく、反復の質を保つことを重視します。

メニュー例と次回の進め方

例えば、75kgで3回を余力を持って扱える人が、75kgで3回×3セット、休憩3〜5分を取る例です。全セットの動作がそろい、回復にも問題がなければ、小さく増量します。

3×3は合計9回、5×5は合計25回です。低回数セットを中心にした日は、週の別の日に反復を積むなど、週全体の練習量も考えます。

調整する場面

1セット目から押し上げに大きく苦戦する、ラックアップが不安定になる場合は、重量を下げてその日の練習を整えます。高重量を扱う方法は、通常のベンチの動作と設備の使い方に慣れてから取り入れましょう。

4.トップセット+バックオフ|重い練習と反復を組み合わせる

同じ種目で、重いセットの後に負荷を下げる

トップセットは、その日の最も重いワーキングセット。バックオフは、その後に重量を下げて行うセットです。ウォームアップ後にトップセットへ進み、通常の休憩を挟んでバックオフを行います。

重い重量での動作を練習しつつ、負荷を落とした反復を確保できる組み方です。StrongLifts公式のトップセット・バックオフ解説

メニュー例と重量の決め方

区分説明用の例確認すること
トップセット80kgで3〜5回×1セットあと2回程度の余力を保つ
バックオフ70kgで6〜8回×2〜3セット動作をそろえ、あと2回程度の余力を保つ

この例ではトップセットから12.5%下げています。重量を下げる割合は、バックオフで狙う回数と余力に合わせて決めます。軽くした後も回数が足りなければさらに下げ、余裕が大きければ次回の設定を調整します。

次回の進め方と調整

トップセットとバックオフは別々に記録します。トップで5回が安定したら小さな増量を検討し、バックオフは全セット8回がそろうまで同重量を続ける、といった進め方ができます。

トップセットを限界まで行って後半が崩れる場合は、トップの余力を増やすか、バックオフの重量・セット数を調整します。

5.ピラミッド法|段階的に重量と回数を変える

ウォームアップとワーキングセットを区別する

ピラミッド法には、重量を上げて回数を減らす形や、逆に重量を下げて回数を増やす形などがあります。ここでは、ワーキングセットを軽め・多めの回数から始め、段階的に重くする形を紹介します。

バー20kg→40kg→60kgと準備のために重くしているだけなら、それはウォームアップです。トレーニングとして取り組むセットと分けて記録します。

メニュー例と次回の進め方

例えば、55kgで10回 → 60kgで8回 → 65kgで6回。各セットの間に2〜4分程度休み、各重量であと2回程度の余力を保てる人を想定した例です。

毎回同じ順番で記録し、全段階で狙った回数と余力がそろったら、最小刻みで負荷を進めます。最後のセットだけ未達なら、前半の余力や休憩を確認してから調整します。

使い分けるポイント

後半ほど重量が重くなる一方、前半の疲労も加わります。最も重いセットをフレッシュな状態で行いたいなら、トップセット+バックオフを選ぶと整理できます。複数の負荷を順番に扱う練習が目的なら、ピラミッドが候補になります。

同じ総挙上重量でも、セットの役割は変わる

総挙上重量は、重量×回数×セット数で計算できます。例えば次の2つは、どちらも1,875kgです。

  • 75kg×5回×5セット=1,875kg
  • 62.5kg×10回×3セット=1,875kg

一方で、1回ごとの負荷、反復回数、セット数、余力は違います。記録には総量とともに、どの重さを、どんなフォームで、どれくらいの余力で扱ったかを残すと役立ちます。

私の実践|メインと補助種目を分けて組む

私自身は、重いセットと重量を下げて反復する練習を組み合わせながら、疲労に応じて内容を変えてきました。ここでは、とくによく取り入れている足上げナローの具体例を紹介します。

練習私がよく使う設定狙い
通常のベンチプレスメインセット160kgのときその日のメインの練習
足上げナロー約130kgで5回×2〜3セットきれいなフォームで5回を行う
回数を重視する足上げナロー普段の足上げナローからさらに約5%軽くして8回狙い少し軽くして反復を増やす

足上げナローは、メインセットの重量から20%ほど軽い重さを目安にしています。160kgの20%減は128kgなので、実際には130kgくらいというおおよその設定です。基準は、その日のメインセットの重量です。

この例は、種目を足上げナローに変えた補助種目の配置です。同じ足つきベンチで重量を落とすバックオフとは区別して記録すると、練習全体の役割が明確になります。

足上げナローのフォームと使い方は、足上げナローベンチプレスの解説に詳しくまとめています。

週2〜3回へどう配置する?

私は週2〜3回程度を標準にし、しっかり負荷をかける日と、軽く感覚を確認する日を使い分けています。MAXを目指す時期は、強い負荷をかける日を週1〜2回にして、ほかの日の負荷を抑えることもあります。

以下は、その考え方を参考にしたベンチプレス部分の配置例です。各メニューをすべて行うのではなく、一つ選んで試します。

配置例1日目2日目
A:5×5を軸にする5回×5セット、終盤までフォームを保つ軽めの5回×2セット、あと4回以上の余力
B:重い日と反復日3回×3セット、あと2回程度の余力8〜12回×3セット、あと2回程度の余力
C:トップ+バックオフを使う3〜5回×1セット+軽くして6〜8回×2セット6〜8回×2〜3セット、余力を保つ

例えば月曜と木曜のように間隔を空けます。3日目を設ける場合は、まず軽い動作確認を1〜2セット程度とし、次のメインに疲労が残るかを見ます。追加する日数と、強い負荷をかける日数を分けて考えましょう。

足上げナローやインクライン、ディップスも行う場合は、その負荷を含めて調整します。5×5を導入してベンチのセット数が増えた週は、補助を減らすなど全体量を整えると進めやすくなります。

停滞したときは、何から変える?

状態最初に確認すること調整の例
後半のセットだけ落ちる休憩と前半の余力休憩を延ばす、前半を限界まで行わない
前回より最初から重い睡眠、仕事、前回の疲労その日は重量やセット数を減らす
同じ負荷で数回続けて未達週全体の量と増量幅5〜10%の負荷調整、5セットから3セットへの変更など
重量は同じでも回数が増える動作条件と余力進歩として記録し、今の構成を続ける
補助が増えてメインが伸びない胸・肩・腕の練習量補助を整理してメインの推移を見る
時間内に終わらないワーキングセット数と補助種目必要な休憩を残し、セット数を減らす

一度の未達は記録として残し、同じ傾向が続くかを見ます。私自身も100kg、120kg、140kg、160kgで停滞を経験しました。休むことや別の種目に取り組むことも含め、停滞期の経験記事で紹介しています。

よくある質問

5×5と10回×3セット、どちらがよいですか?

5回で扱う重量の進歩を追いたいなら5×5、反復回数を積み重ねたいなら8〜12回の複数セットが選択肢です。両方に目的を持つなら別日に配置し、週全体のセット数と回復を確認します。

5×5はMAXの何%で始めればよいですか?

導入時は、最近の記録で1セットなら10回程度できると分かっている重量を候補にすると実用的です。MAXに対する割合だけで決めず、実際の5セットでのフォームと余力を確認します。

ウォームアップも5セットに数えますか?

本記事の5×5では、ウォームアップを終えた後の同一重量5セットを数えます。準備のセットは別に記録します。具体例はベンチプレスのウォームアップをご覧ください。

毎回重量を上げる必要がありますか?

同じフォームで目標回数を行え、余力を保てたときに増量します。同重量で動作を整えることや、合計回数が増えることも進歩です。

時間がない日は5×3でもよいですか?

「5回を3セット」に減らす調整はできます。表記の取り違えを避けるため、ノートには「5回×3セット」と書きましょう。セット数を減らした分を、次回にまとめて追加する必要はありません。

全種類を週替わりで試した方がよいですか?

まず一つの構成を複数回続け、フォーム・回数・回復の変化を確認します。目的が変わったときや、記録から調整が必要だと分かったときに、別の方法を選ぶと比較しやすくなります。

次の練習は「重量・回数・セット・休憩・余力」を決める

セット法の名前を選んだら、実際に行う条件を一行にします。例えば、「60kgで5回×5セット、休憩3分、最後までフォームをそろえる」。実施後は5・5・5・5・4回のように結果を残し、次回の判断につなげます。

私が大切にしているのは、メインの練習と補助の役割を決め、疲労に応じて調整しながら続けることです。ご自身の目標に合う構成から、少しずつ進歩を積み重ねてみてください。

あわせて読む

参考資料