ベンチプレス100kgを達成すると、次の目標として120kgが見えてきます。「どんなセットを組めばよいか」「週何回練習するか」「停滞したときに何を変えるか」。私自身も、記録を伸ばす過程で考えてきたことです。

私は学生時代にウエイトトレーニングを経験し、10年以上の中断後、2020年にベンチプレスを再開しました。再開時は90kg前後。その後、約2か月で120kgに再到達しています。

その際に大切にしていたのが、次の4つの取り組みです。

  1. 毎回の練習をノートに残す
  2. 重量と回数を分けて振り返る
  3. 予定と実際の練習を分ける
  4. 補助種目を増やした理由を確認する

この記事では、当時の取り組みと実際の記録推移を残しながら、現在までの経験を踏まえた週2〜3回のメニュー例、120kgへの到達目安、停滞期の調整方法をまとめます。

ベンチプレス120kgまでにかかった期間と私のスタート地点

高校から大学にかけて陸上競技に取り組み、その補強としてベンチプレスなどを行っていました。その後、10年以上の中断を経て、2020年1月にトレーニングを再開しています。

私が90kg前後から120kgに戻すまでにかかった期間は約2か月でした。過去に120kgを超える重量を扱っていた経験を生かした再到達の記録です。初めて120kgを目指す方は、現在の重量・回数を出発点にして、自分の伸び方を記録していくと計画を立てやすくなります。

公開してきた記録を時系列で整理

時期公開記事に記載したベンチプレスの記録
学生時代128kg
2020年1月・再開時90kg前後
再開から約2か月120kg
再開から約半年150kg
再開から約8か月156kg
2021年7月176kg
2024年4月195kg

この表は、元記事の本文と追記にある自己記録を整理したものです。大会の公式記録として示すものではなく、2026年現在のMAXを表すものでもありません。

2020年当時のベンチプレス記録推移グラフ
2020年当時の記録推移(旧稿のグラフ)

取り組み①:毎回の練習をノートに残す

当時、私が特に大切にしたのは練習ノートでした。最低限、次の項目を残していました。

  • トレーニング日
  • 種目
  • 重量
  • 回数

加えて、体重や摂ったサプリメントなども記録していました。自己記録を更新した日や前回と同じ記録だった日に印を付け、変化を見返せるようにしていたことも特徴です。

記録があると、「なんとなく伸びていない」という感覚を、実際の重量や回数と照らし合わせられます。MAXが変わらなくても、同じ重量でできる回数が増えたり、2セット目、3セット目まで安定したりしていることがあります。

この記事で最も伝えたいのは、私と同じ数値のメニューをまねることより、自分の経過を残すことです。自分の記録があれば、成長している部分と次に見直したい部分を具体的に考えられます。

今から練習ノートをつける場合の記入例

項目記入例
日付○月○日
種目ベンチプレス
重量・回数80kg:5回、5回、4回
フォーム最終セットで胸に下ろす位置が少しずれた
余裕・疲労1セット目は余裕あり。前回の疲労は少ない
次回の方針同じ重量で5回を3セット目指す

毎回長く書く必要はありません。「前回より軽く感じた」「睡眠不足」「肩まわりが重い」といった短いメモでも、後から見返すと役立ちます。

取り組み②:重量と回数を分けて振り返る

当時は、高い重量に取り組むセットと、重量を下げて回数を重ねるセットを組み合わせていました。

振り返る際は、MAXだけを見るのではなく、同じ重量で何回できたか、セットを重ねるとどう変わったかも確認していました。MAXが変わらない時期でも、練習記録を見ると別の変化に気づけるためです。

見る項目成長の例
高重量での記録前回より重い重量を挙げられた
同じ重量での回数100kgが2回から3回になった
後半セットの回数3セット目まで目標回数を維持できた
フォームの安定同じ軌道で押せる回数が増えた

当時の記事で紹介したセットの具体例

元記事では、推定1RMが105kgの人を想定した説明例として、100kgで回数を記録するセットを2セット、その後に80kgで8回を目標にするセットを3セット紹介していました。

順番重量回数・セット数目的
前半100kg自力で挙げられた回数を記録するセットを2セット高重量での挙上と回数の変化を確認する
後半80kg8回を目標に3セット重量を下げて反復練習を積む

これは、高重量のセットと、重量を落として回数を行うセットを組み合わせるための説明例です。推定MAX105kgに対して100kgは高い強度になるため、高重量への習熟度に合わせて前半の重量を調整し、セーフティーバーや補助者を確保します。

後半も、8回を目標にしながらフォームと余力を確認します。例えば「8回・7回・6回」となった場合は、そのまま記録して次回の比較に使います。どの重量で、各セット何回できたかを残し、次の練習につなげることが大切です。

取り組み③:予定と実際の練習を分ける

元記事では、月・水・金を基本にしながら、水曜日を軽めにするなど調整していたことを紹介しました。筋肉痛などが残る場合には、予定を変更することもありました。

決めた予定をそのまま実行したかだけでなく、「実際には何を行い、なぜ変えたか」を記録することが大切です。

予定実際の練習変更した理由
通常のメインセット重量を下げてフォーム練習ウォーミングアップから動きが重かった
補助種目を3セット2セットで終了ベンチプレスで十分に負荷をかけた
水曜日もベンチプレス休養に変更前回の疲労が残っていた

こうした記録があると、「軽くした翌回は動きがよかった」「補助種目を増やすと疲労が残りやすかった」など、自分に合う調整を考えやすくなります。

現在も週2〜3回を基本に柔軟に調整

私自身は、現在も週2〜3回程度を標準としています。それ以上増えると、なかなか疲労が抜けないためです。一方で、練習回数を増やしながら負荷を減らし、テクニックや感覚を重視する週もあります。

MAXを目指すときは、きっちり負荷をかけるのを週1〜2回にして、残りは感覚を保つための軽い練習にすることもあります。回数、重量、セット数を、そのときの状態に応じて柔軟に調整するという考え方です。

取り組み④:補助種目を増やした理由を確認する

私の場合、補助種目として荷重ディップスも取り入れていました。その際に役立つのが、何を改善したくて種目を加えたのか、いつから始めたのかを記録することです。

種目や練習内容を変更した時期を記録と一緒に残すと、その後の変化を振り返りやすくなります。

記録すること振り返るポイント
追加した種目と開始時期変更前後で練習内容がどう変わったか
取り入れた目的押す動作、腕の補強など、何に取り組みたかったか
重量・回数・セット数どの程度の負荷を加えたか
ベンチプレスの記録と疲労回数や動き、翌回の調子がどう変わったか

一度に多くを変えず、変更点を記録しておくと、自分に合う組み合わせを見つけやすくなります。比較データは、荷重ディップスとベンチプレスの重量比較にまとめています。

現在よく取り入れている補助種目

現在までの経験では、インクラインベンチプレス、足上げナローベンチプレス、バーベルカール、ディップスをよく行っています。これは、120kgに再到達した当時の話に、現在までの実践を加えたものです。

種目取り入れる目的
インクラインベンチプレス角度を変えたプレス動作で胸・肩を鍛える
足上げナローベンチプレス手幅と脚の条件を変え、上半身で安定して押す練習をする
バーベルカール上腕二頭筋を中心に腕を補強する
ディップス胸と上腕三頭筋を使う押す動作を補強する

まず1〜2種目を選び、メインのベンチプレスと翌回の疲労への影響を見ながら組み立てます。

足上げナローベンチプレスの重量・回数

私は、ベンチプレスのメインセットから約20%軽い重量で行うことが多いです。例えば、メインセットが160kgのときは、足上げナローベンチプレスを130kg程度で行います。

  • きれいなフォームで5回を目指す
  • 2〜3セット実施する
  • 回数をこなす日は、そこからさらに5%ほど軽くして8回を狙う

基準にしているのは、その日のメインセット重量です。例えばメインセットが80kgなら、その80%は64kg。実際には62.5kgなど扱いやすい重量から、フォームと余裕に合わせて調整します。

足上げナローの詳しい使い方は、足上げナローベンチプレスの記事でも紹介しています。

120kgが見えてくる重量・回数の目安

練習ノートに残した記録は、推定MAXの確認にも使えます。以下は、当サイトのベンチプレスMAX換算早見表と同じ計算式で求めた目安です。

推定MAX=重量×(1+回数÷40)

使用重量1セットの回数推定MAX
100kg8回120.0kg
105kg6回120.8kg
107.5kg5回120.9kg
110kg4回121.0kg
112.5kg3回120.9kg
115kg2回120.8kg

計算式はFWJのベンチプレスRM換算式を使用しています。同じフォームで限界に近い回数を挙げた、1セットの記録から計算します。100kgを4回ずつ2セット行った場合は、合計8回ではなく、1セットの4回として扱います。

この表を練習目標に使い、実際の120kg挑戦は当日の動きや余力も合わせて判断します。胸で止めるかどうか、可動域などの条件をそろえると比較しやすくなります。

週2〜3回で練習する場合のメニュー例

ここからは、4つの取り組みを日々の練習に落とし込むためのメニュー例です。現在のMAXが約100kgの方の開始例として示します。

当時の記事で紹介した「同じ日に高重量と反復セットを行う方法」に加えて、日ごとに目的を分ける組み方も選択肢になります。

週2回の場合

練習日目的開始例
1日目やや重い重量で安定して押す80kg×3回×3セット
2日目回数とフォームを積み重ねる70kg×6回×3セット

月曜と木曜など、間に休養日を設けて組みます。表のセット数はウォーミングアップを除きます。最後までフォームを保ち、あと1〜2回できる余裕を目安に調整します。余裕が足りなければ重量を下げ、軽く感じる場合は少しずつ増やします。

週3回の場合

曜日の例目的開始例
月曜日やや重い重量80kg×3回×3セット
水曜日軽い技術練習60kg×3回×2セット
金曜日回数を積む70kg×6回×3セット

水曜日は、ラックアップや胸に下ろす位置など、確認する項目を一つ決めます。疲労が残る週は休養に変更し、その理由も記録します。セット間は3分程度から始め、呼吸や力が戻らないときは長めに取ります。

ほかの組み方は、5×5法などベンチプレスのセットの組み方で紹介しています。

重量を上げるタイミング

練習の結果次回の考え方
全セットの目標回数を、フォームと余裕を保って達成合計2.5kg増を候補にする
目標回数はできたが、最後は大きく粘った同じ重量で動きの安定を目指す
後半セットで回数が落ちた同じ重量で再挑戦し、休憩や疲労も確認する
複数回の練習で動きが重い重量やセット数を下げる期間を設ける

詳しくは、筋トレの重量を上げるタイミングも参考にしてください。

100kgから伸びないときに役立ったこと

私も100kg、120kg、140kg、160kgと、20kg刻みの節目で伸び悩みました。そのときに役立ったのは、次のような取り組みです。

一度ベンチプレスを休み、疲労を抜く

数週間ベンチプレスを休むことが、よいきっかけになった経験があります。重い練習が続いている場合は、軽い週を設ける、セット数を減らす、休養日を増やすといった方法もあります。

調整した期間と、その後の動きを記録すると、自分がどのくらいで回復しやすいかを考える材料になります。

違う種目に取り組んでみる

ディップスやバーベルカールなど、違う種目に取り組むことも役立ちました。私は、ベンチプレスだけでは気づきにくい弱い部分を見直す機会として捉えています。ここでも「何を加えたか」「なぜ加えたか」を記録しておくと、次の判断につながります。

停滞期を次のステージへの準備期間にする

調子が最悪だと感じた翌週に、MAXを更新したこともあります。1回の練習だけで判断せず、数週間の流れを見てみましょう。MAXが変わらない間にも、同じ重量での回数やフォームが改善していることがあります。

停滞しているときこそ、記録を見返して次の一手を考える期間だと思っています。

120kgに挑戦する日の考え方

普段のセットが伸びてきたら、疲労の少ない日に高重量の感覚を確かめます。空のバーから段階的に上げ、重くなるほど回数を減らして本番に力を残します。具体例はベンチプレスのウォーミングアップで確認できます。

セーフティーバーや補助者を確保し、110〜115kg付近での軌道や余力を見て、その日の挑戦重量を決めます。予想より重い日は、その日の安定した挙上を記録して次につなげます。肩や肘に痛みがある場合は、回復を優先します。

ベンチプレス120kgについてよくある質問

100kgを何回できれば120kgが見えてきますか?

この記事の換算式では、100kg×8回で推定120kgです。100kg×6回は推定115kgになります。普段の回数の記録と、高重量を扱ったときの動きを合わせて判断します。

週2回でも120kgを目指せますか?

週2回で計画を組むことはできます。私も週2〜3回を基本にしてきました。継続できる回数で負荷と回復のバランスを整え、必要に応じて軽い技術練習を加えます。

100kgから120kgまで何か月かかりますか?

私の約2か月という記録は、90kg前後からの再到達です。初めて120kgを目指す場合は、現在の重量・回数を記録し、4週間程度ごとに変化を見て計画を調整すると取り組みやすくなります。

120kgは体重に対してどのくらいの重量ですか?

体重120kgの体重比
60kg2.00倍
70kg約1.71倍
80kg1.50倍
90kg約1.33倍
100kg1.20倍

体重比で見ると、自分にとっての目標の大きさを整理できます。競技として比較する場合は、性別・年齢・階級と、胸で止めるなどの挙上条件もそろえます。

120kgに向けて、次の練習から始めること

まずは、次の練習で日付・種目・重量・各セットの回数を残してみてください。そこに「予定から変更したことと理由」「補助種目を加えた目的」を一言添えます。何回か練習を重ねたら、MAXだけでなく、同じ重量での回数や後半セットの変化も見返します。

私が120kgまでの過程で大切にしていたのは、この繰り返しでした。

記録を残し、自分の変化を確かめ、その結果を次の練習に活かす。その積み重ねが、120kg、そしてその先の目標につながっていきます。

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参考資料

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モス
材料開発・データ解析の実務経験と、ベンチプレス180kg到達までの実践をもとに、筋トレ・データサイエンス・英語の情報を発信しています。