プロテインの摂取回数は、食事を含めた1日のタンパク質量から決めます。筋トレをしている人は、タンパク質を1日3〜5回に分け、1回あたり体重1kgにつき約0.3〜0.4gを目安にすると実践しやすいです。プロテインを3〜5回飲むという意味ではなく、朝食・昼食・夕食で不足する分を、通常は1〜2回のプロテインで補います。

例えば体重70kgで1日112gのタンパク質を目標にする場合、食事3回で合計90g摂れていれば、プロテインは20〜25gを1回追加すれば十分です。食事で必要量を満たせる日は、プロテインを飲まなくても問題ありません。

この記事の結論

  • 最初に1日の総タンパク質量を決める
  • 食事を含めて1日3〜5回に分ける
  • 1回量は体重1kgあたり約0.3〜0.4gが使いやすい
  • 間隔は3〜5時間程度を目安にする
  • 筋トレ直後に必ず飲むより、1日量を満たすことを優先する
  • 就寝前プロテインは、夕食から就寝まで長い場合の選択肢
  • 休養日も回復と適応が続くため、基本的に同程度のタンパク質を摂る

プロテインは1日何回飲むのがよい?

目安は1日0〜2回です。ただし、これは3回の食事でタンパク質を摂る人を想定した回数です。

食事から摂れる量プロテインの目安考え方
必要量を満たせている0回食事だけで十分
20〜30g程度不足1回間食または筋トレ前後に補う
40〜60g程度不足2回朝食時と筋トレ後などに分ける
それ以上不足食事内容も見直す肉・魚・卵・乳製品・大豆などを増やす

重要なのは「何回飲んだか」ではなく、食事とプロテインを合わせて必要量を満たせたかです。プロテインは筋肉をつける特別な薬ではなく、食事で不足するタンパク質を補いやすくした食品です。

最初に1日のタンパク質量を決める

筋力トレーニングを行う健康な成人では、体重1kgあたり約1.6g/日を実践的な基準にできます。2018年のメタ解析では、プロテイン補給は筋力トレーニングによる筋量と筋力の向上を後押しし、平均的には約1.6g/kg/日を超えると追加効果が小さくなる傾向が示されました[1]。

2022年のシステマティックレビューでも、タンパク質摂取量を増やすことで、筋力トレーニングを行う健康な成人の除脂肪量に小さいながら追加効果が確認されています[2]。

体重1.6g/kg/日の目安1回0.3g/kg1回0.4g/kg
50kg80g15g20g
60kg96g18g24g
70kg112g21g28g
80kg128g24g32g
90kg144g27g36g
100kg160g30g40g

必要量は性別だけで一律に分けるのではなく、体重、年齢、トレーニング量、減量・増量の状況、普段の食事から考えます。より詳しい計算方法は、筋トレでのプロテイン摂取量とタイミングにまとめています。

タンパク質は食事を含めて1日3〜5回に分ける

1日量を決めたら、朝食・昼食・夕食・間食などに分けます。1回あたり約0.4g/kgを少なくとも4回に分ける方法は、筋タンパク質合成を考えた実践的な目安として提案されています[3]。

ただし、毎回まったく同じ量にする必要はありません。朝食20g、昼食30g、間食20g、夕食40gという配分でも、1日量を満たせていれば十分に実践的です。

体重70kg・1日112gを目指す例

時間内容タンパク質
7:00朝食25g
12:00昼食30g
16:00プロテイン20g
20:30筋トレ後の夕食37g
合計112g

この例では、プロテインは1回です。トレーニング後に夕食を摂れるため、終了直後にもう1杯追加する必要はありません。

プロテインは何時間おきに飲む?

食事を含めて3〜5時間程度の間隔を目安にすると、日常生活に組み込みやすくなります。

2013年の研究では、筋トレ後の12時間に合計80gのホエイプロテインを摂取し、次の3条件を比較しました[4]。

  • 10gを1.5時間おき
  • 20gを3時間おき
  • 40gを6時間おき

この条件では、20gを3時間おきに摂ったグループで筋原線維タンパク質合成が最も高くなりました。この研究は「20g・3時間おき」という考え方の根拠として有用です。一方、被験者数が少なく、運動後12時間の急性反応を調べた研究であるため、すべての体格や生活条件に固定して当てはめるのではなく、1日3〜5回に配分する目安として活用します。

1回20gを超えると無駄になる?

20gを超えたタンパク質が、すべて無駄になるわけではありません。

従来の研究では、若い成人が下半身の筋トレ後に20〜25g程度の高品質タンパク質を摂ると、筋タンパク質合成が大きく刺激されることが示されてきました。そのため「1回20g前後」が広く使われています。

一方、2023年に発表された研究では、全身運動後に100gの乳タンパク質を摂取すると、25gと比べて12時間以上にわたる、より大きく持続的な同化反応が確認されました[5]。

この結果から分かるのは、筋タンパク質合成に単純な「20gの上限」があるわけではないということです。ただし、毎回100gを摂ることが最適という意味でもありません。日常では、体重当たり0.3〜0.4g程度を3〜5回に分ける方法が、食事量、消化、費用の面で続けやすい選択になります。

筋トレ前と筋トレ後はどちらがよい?

長期的な筋量・筋力を考えると、筋トレの直前・直後だけにこだわるより、1日の総摂取量を満たすことが優先です。

2025年のメタ解析では、筋トレ前と筋トレ後のプロテイン摂取を直接比較した研究をまとめた結果、除脂肪量の増加に重要な差は確認されませんでした[6]。

状況取り入れ方
筋トレ2〜3時間前に食事をした終了後の食事まで長く空かなければ、直後のプロテインは必須ではない
空腹に近い状態で筋トレする開始前または終了後にプロテインを摂る
筋トレ後すぐに夕食を食べる夕食で必要量を摂ればよい
筋トレ後、食事まで数時間空く終了後に20〜40g程度を補う

「トレーニング終了後30分以内でなければ効果がなくなる」と急ぐ必要はありません。自分の食事時間に合わせ、摂りやすいタイミングを選びます。

筋トレ日の摂取スケジュール例

夜に筋トレする場合

時間摂取例
7:00朝食でタンパク質を摂る
12:00昼食でタンパク質を摂る
16:00〜17:00不足分をプロテインで補う
19:00〜20:00筋トレ
20:30〜21:00夕食。食事が遅くなる場合は先にプロテイン

朝に筋トレする場合

時間摂取例
筋トレ前食べられるなら軽い食事、難しければプロテイン
筋トレ後朝食で十分なタンパク質を摂る
昼食食事から摂る
間食1日量が不足する場合だけプロテイン
夕食食事から摂る

休養日もプロテインは必要?

休養日も、筋トレ後の回復と適応は続いています。そのため、1日のタンパク質量は筋トレ日と大きく変えずに考えます。

ただし、休養日に食事だけで必要量を満たせるなら、プロテインを飲む必要はありません。筋トレ日と同じ時刻に飲むことより、食事を含めた合計量を確認することが大切です。

就寝前プロテインは必要?

就寝前のプロテインは必須ではありませんが、夕食から就寝まで長く空く日や、1日のタンパク質が不足している日に活用できます。

2021年のシステマティックレビューでは、就寝約30分前に20〜40gのカゼインを摂取することで、健康な若年成人男性の夜間のタンパク質合成が高まり、長期トレーニングで筋量や筋力を後押しする可能性が示されています[7]。

筋タンパク質の合成と分解の模式図

筋タンパク質の合成と分解の模式図。Snijdersらのレビューをもとにした既存掲載図

夕食で十分に摂れている場合は、就寝前に追加しなくても構いません。1日の目標量の一部を就寝前へ移す、と考えると過剰な追加を避けやすくなります。

食事とプロテインの使い分け

基本は食事からタンパク質を摂り、不足するところでプロテインを使います。

食事を優先しやすい場面プロテインが便利な場面
朝食・昼食・夕食朝食のタンパク質が少ない
肉・魚・卵・乳製品・大豆を摂れる筋トレ後、食事まで時間が空く
ほかの栄養素も一緒に摂りたい外出中や仕事中で食事を用意しにくい
満腹感を得たい食事だけでは1日量を満たしにくい

食品ごとの選び方は、高タンパク質食材のまとめや、自作プロテインバーの作り方も参考にしてください。

食品だけでは不足する日に使う商品は、おすすめプロテイン3選の価格・重量・成分比較で、1食あたりのタンパク質量や種類から比較できます。

EAAとプロテインはどう使い分ける?

このテーマは内容が広いため、本記事では要点だけ整理します。

  • ホエイプロテインや一般的な高タンパク質食品にもEAAは含まれる
  • 食事とプロテインで1日の必要量を満たせる場合、まずはその方法を基本にする
  • EAAは、固形食やプロテインを摂りにくい状況などで選択肢になる
  • EAA・BCAA・プロテインの違い、摂取量、費用対効果は別記事で詳しく比較しています

EAAは「プロテインより必ず優れている」「身体への負担が小さい」と単純に分けるのではなく、食事状況、目的、摂取しやすさから選びます。

2020年当時に実践していた摂取方法

この記事を最初に書いた2020年当時、私は週3回程度トレーニングし、主要種目のセット間にEAAと粉飴、筋トレ後にEAA・グルタミン・プロテイン・粉飴を摂っていました。

当時は、荷重ディップスが自重+20kg×10回から、自重+50kg×10回まで伸びた時期と重なっており、サプリメントもトレーニングを支える要素として活用していました。

現在の記事では、この経験を残しつつ、より再現しやすい順番として「1日の総タンパク質量を決める」「食事を含めて配分する」「不足分をプロテインで補う」を基本に整理しています。

健康面で確認しておきたいこと

健康な成人では、食事とプロテインを組み合わせて必要量を満たす方法を基本にできます。腎臓や肝臓の病気などでタンパク質の制限を受けている場合は、自己判断で摂取量を増やさず、医師や管理栄養士に相談してください。

よくある質問

プロテインは1日3回飲んでもよいですか?

食事を含めた1日の必要量の範囲であれば、3回に分けることはできます。ただし、多くの人は食事3回にプロテイン1〜2回を加えれば必要量を満たせます。

プロテインは毎日飲んだ方がよいですか?

毎日必須ではありません。食事だけで必要量を満たせない日に補います。休養日も食事で不足する場合は利用できます。

筋トレ直後に飲まないと意味がありませんか?

直後でなければ意味がないわけではありません。筋トレ前後の食事を含め、1日の総摂取量を満たすことを優先します。

一度に40g飲んでも吸収されますか?

40gを超えた分がすべて吸収されない、無駄になるということはありません。体格や食事間隔に応じて利用されます。日常では必要量を数回に分ける方が続けやすいでしょう。

休養日は量を減らした方がよいですか?

回復と適応は休養日も続くため、基本的な目標量は大きく変えなくて構いません。食事で足りていればプロテインの回数は減らせます。

まとめ

プロテインの回数は、最初から「1日何杯」と決めるのではなく、食事から摂れる量を確認して決めます。

  • 1日の目安は体重1kgあたり約1.6gから考える
  • 食事を含めて1日3〜5回に分ける
  • 1回は体重1kgあたり約0.3〜0.4gが実践しやすい
  • 間隔は3〜5時間を目安にする
  • 筋トレ直後より、1日の総摂取量を優先する
  • プロテインは食事で不足する分だけ補う

食事3回で十分に摂れているならプロテインは0〜1回、食事だけでは不足するなら1〜2回という考え方が、最もシンプルで継続しやすい方法です。

参考文献

  1. Morton RW, et al. A systematic review, meta-analysis and meta-regression of the effect of protein supplementation on resistance training-induced gains in muscle mass and strength in healthy adults. Br J Sports Med. 2018;52(6):376-384. PubMed
  2. Nunes EA, et al. Systematic review and meta-analysis of protein intake to support muscle mass and function in healthy adults. J Cachexia Sarcopenia Muscle. 2022. PubMed
  3. Schoenfeld BJ, Aragon AA. How much protein can the body use in a single meal for muscle-building? J Int Soc Sports Nutr. 2018;15:10. PubMed
  4. Areta JL, et al. Timing and distribution of protein ingestion during prolonged recovery from resistance exercise alters myofibrillar protein synthesis. J Physiol. 2013;591(9):2319-2331. PubMed
  5. Trommelen J, et al. The anabolic response to protein ingestion during recovery from exercise has no upper limit in magnitude and duration in vivo in humans. Cell Rep Med. 2023;4(12):101324. PubMed
  6. Casuso RA, Goossens L. Does Protein Ingestion Timing Affect Exercise-Induced Adaptations? A Systematic Review with Meta-Analysis. Nutrients. 2025;17(13):2070. PubMed
  7. Reis CEG, et al. Effects of pre-sleep protein consumption on muscle-related outcomes: A systematic review. J Sci Med Sport. 2021;24(2):177-182. PubMed
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モス
材料開発・データ解析の実務経験と、ベンチプレス180kg到達までの実践をもとに、筋トレ・データサイエンス・英語の情報を発信しています。