スキムミルク(脱脂粉乳)は、たんぱく質を補う食品としては使えますが、プロテインの完全な代わりにはなりにくいです。同じたんぱく質20gを摂るのに、費用はホエイプロテインと同じくらいか安く済む一方で、カロリーは約2倍になり、炭水化物(主に乳糖)も約31g一緒に摂ることになります。

この記事では、食品成分表とメーカーの表示をもとに、スキムミルクとホエイプロテインを「たんぱく質20gあたり」で比べ、どんな人に向いているかをまとめます。

スキムミルクにはどれくらいたんぱく質が入っている?

スキムミルクは、牛乳から脂肪分を取り除いて粉末にしたものです。100gあたりの成分は次のとおりです。

100gあたり脱脂粉乳(食品成分表)雪印メグミルク「毎日使える スキムミルク」
エネルギー354kcal358kcal
たんぱく質34.0g36.3g
脂質1.0g0.7g
炭水化物53.3g51.5g
カルシウム1,100mg1,200mg

出典:文部科学省 食品成分データベース「脱脂粉乳」(日本食品標準成分表(八訂)増補2023年)、雪印メグミルク「毎日使える スキムミルク」

たんぱく質は重さの約3分の1ですが、それより多いのが炭水化物で、その大半は牛乳由来の糖質(乳糖)です。ここがプロテインとの一番大きな違いです。

たんぱく質20gあたりで比べる

トレーニング後の1杯を想定して、たんぱく質20gを摂るのに必要な量で比べました。ホエイプロテインは、私が普段飲んでいるマイプロテイン「Impact ホエイプロテイン」ナチュラルチョコレート味の表示値(100gあたりたんぱく質70g、エネルギー372kcal、炭水化物6.9g)で計算しています。

たんぱく質20gあたりスキムミルク(食品成分表)ホエイプロテイン
必要な量約59g約29g
エネルギー約208kcal約106kcal
炭水化物約31g約2g
カルシウム約650mg表示なし
費用約70〜155円約115〜370円(購入価格による)

ホエイプロテインの栄養成分の出典:筋肉料理研究家Ryotaのレシピブログ(ナチュラルチョコレート味の成分表示を掲載)。フレーバーやリニューアルで値が変わることがあるので、手元の商品の表示を確認してください。

費用はどちらが安い?

スキムミルクの価格は、スーパーで175〜180g入りが1袋350〜470円前後、通販の1kg入りが1,200〜1,610円ほどです(プライシー「スキムミルクの値段どこが安い?」、2024年の調査)。100gあたりにすると120〜265円ほどで、たんぱく質20gあたりでは約70〜155円になります。

ホエイプロテインは、購入する時期と量で価格が大きく変わります。マイプロテインはセールの有無で価格差が大きいので、1kgあたりの価格別に計算しました。

ホエイプロテイン1kgの価格たんぱく質20gあたりの費用
4,000円約114円
6,000円約171円
8,000円約229円

大容量のスキムミルクは、セール時のプロテインと同じくらいか、それより安く済みます。自分の購入価格で計算するときは、次の式が使えます。

たんぱく質20gあたりの費用 = 1kgの価格 ÷ 1,000 × 20 ÷(100gあたりのたんぱく質量 ÷ 100)

実際の価格も確認しました。2026年10月5日時点のマイプロテイン公式サイトでは、私が飲んでいる「Impact ホエイプロテイン」ナチュラルチョコレート味は、900gが6,847円、1.8kgが13,010円、2.7kgが16,200円でした(いずれもセール中の税込価格・送料別)。1kgあたり約6,000〜7,600円で、たんぱく質20gあたりにすると約171〜217円です。

この価格で比べると、スーパーで買えるスキムミルク(約70〜155円)のほうが安く済みます。マイプロテインはセールの割引率で価格が大きく変わるので、購入するときの価格で計算し直してください。

出典:マイプロテイン公式サイト「Impact ホエイプロテイン」(2026年10月5日確認)

吸収の速さの違い

スキムミルクのたんぱく質は牛乳由来なので、カゼインとホエイの両方を含みます。カゼインは吸収がゆっくりなため、ホエイだけのプロテインと比べると、吸収はおだやかになります。たんぱく質の種類ごとの吸収時間はタンパク質の吸収時間は何時間?で比べています。

スキムミルクが向いている人・向かない人

向いている人向かない人
  • 食事全体のたんぱく質を少しずつ増やしたい人
  • カルシウムも一緒に摂りたい人
  • 増量中で、カロリーが増えても問題ない人
  • 料理やお菓子作りにも使いたい人
  • 減量中で、カロリーや糖質を抑えたい人
  • 1回で多くのたんぱく質を手軽に摂りたい人
  • 牛乳でお腹がゆるくなりやすい人
  • 乳製品にアレルギーがある人

減量中なら、同じたんぱく質量でカロリーを半分に抑えられるホエイプロテインのほうが向いています。逆に増量中なら、スキムミルクのカロリーと糖質は、トレーニングのエネルギー源として役立ちます。

使い方の例

  • プロテインに少し混ぜる。プロテインの量を減らしてスキムミルクを足せば、費用を抑えつつカルシウムも摂れます。
  • 料理に混ぜる。スープ、カレー、オートミール、ヨーグルトなどに加えると、味を大きく変えずにたんぱく質を足せます。
  • 牛乳に溶かす。牛乳の味が濃くなり、1杯あたりのたんぱく質が増えます。

粉末はダマになりやすいので、少量の水やぬるま湯で溶いてから混ぜると扱いやすくなります。

私のたんぱく質の摂り方

私は普段、マイプロテインのナチュラルチョコレート味を飲んでいます。スキムミルクは使ったことがないので、この記事は成分表と価格をもとにした比較です。

牛乳は低脂肪乳を1日500mlほど飲んでいますが、たんぱく質を摂る目的ではありません。

【写真を入れる】普段飲んでいるプロテイン

よくある質問

スキムミルクだけで筋肉はつく?

筋肉をつけるうえで大切なのは、1日に必要なたんぱく質量をトレーニングとあわせて摂り続けることです。スキムミルクでも、たんぱく質源にはなります。ただ、同じ量のたんぱく質を摂るとカロリーと糖質が多くなるので、食事全体のバランスに合わせて量を決めてください。1日に必要なたんぱく質量は筋トレとタンパク質の完全ガイドにまとめています。

牛乳を飲むのと何が違う?

スキムミルクは牛乳から脂肪と水分を除いたものなので、たんぱく質やカルシウムを少ない量でまとめて摂れます。持ち運びや保存がしやすいのも粉末の利点です。

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参考文献

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